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エルボー・カットのエクスプローラー

 58年製のエクスプローラーはそれ自体がヴィンテージ・ギターの中でも幻のモデルであることは言うまでもない。日本では1974年にエリック・クラプトンが初来日した際に、58年のエクスプローラーを持ってステージに登場した。そのエクスプローラーはボディの一部がカットされたモデルであった。この公演の印象が強かったせいもあり、日本では特に肘(=エルボー)が当たる部分がカットされているモデルも人気が高い。
 エルボー部分がカットされたエクスプローラーは、当然、ボディの重量が軽く、また、カットすることで演奏のしやすさもあり、後にスポット的に生産されることがあった。今回のGIBSON CUSTOM Mahogany Explorer Elbow Cut VOS(価格=657,000円/税別)は日本の楽器店のリクエストに応じて生産された、Elbow Cutモデル、ジャパン・エディションである。

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▲GIBSON CUSTOM Mahogany Explorer Elbow Cut VOS(価格=657,000円/税別)

(取材協力 : G-Club Tokyo)

■大胆にカットされつつも安定感を感じるボディ・シェイプ
 58年のエクスプローラーはボディ材にコリーナが使用されていた。今回のMahogany Explorer Elbow Cut VOSでは、モデル名の通り、ボディ材にはマホガニーが使用されている。コリーナとマホガニー比べてもサウンドの傾向は近く、58年のヴィンテージと80年代の一時期、そして特別生産品を除けば、エクスプローラーはマホガニーのボディであり、今回もそれに準拠したようだ。
 (なお、コリーナは加工の際、製作者が皮膚炎などになるリスクがある。そのため製作時には防護服を着用、さらに、加工後の施設にも完全なクリーニングが必要となる。そのため、現在では、コリーナは特別な場合以外にギター材として使われないし、ギター価格も大きく値上がってしまう。)
 また、“チューブレス・ヴィンテージ・トラスロッド”、“ニカワ接着によるネック構造”など、最新のヒストリック・シリーズで好評となっている仕様で製作されている。
 ピックアップはアルニコ3を採用したカスタムバッカ―を搭載している。
 その他、ホワイトのピックガード、ジャック・プレート、ゴールドのパーツなどは、ギブソンの58年スタイルのエクスプローラーに準拠している。

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▲エルボー・カット側から撮影したボディ
 通常のエキスプローラーは直線を基調としたデザインであるが、アウトラインをなだらかな曲線になるようにカットされており、この写真のアングルでは安定感すら感じるデザインだ。当然、ボディも軽量であり、肘が当たる部分がカットされているので、弾きやすくなっている。
 

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▲“アンティーク・ナチュラル”カラー。
ヴィンテージ風の非常に良い雰囲気の仕上がりだ。
 
■グローバー102Gを取り付けたヘッド部分のこだわり

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 エクスプローラーは、片側6連のペグ配置のヘッド形状のギターである。このヘッドは不要な部分を削ぎ落とし、デザイン的にも、直線と曲線が上手に同居した美しいデザインだ。
 エクスプローラーでは、一般的にチューナーにクルーソンが使われているが、このMahogany Explorer Elbow Cut VOSでは、ゴールド・パーツのグローバー102Gが使用されている。
 これはこのモデルのこだわりのポイントだ。というのも、一般的なエクスプローラーを基として、この仕様を実現しようとすると、チューナーの取付位置があわず、仮に取り付けられても、ボタン同士がぶつかってしまうなどの使用上で不具合が生じやすい。Mahogany Explorer Elbow Cut VOSでは、ヘッド裏の写真のように、ペグ同士が隣接して取り付けられ、ペグのボタンのそれぞれが今にもぶつかりそうなぐらいのギリギリの位置にし、独特のルックスを表現している。
 

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《入荷予定楽器店》
 
 
※今回は月刊『Player』7月号の製品取材でG-Club TOKYOに伺った際に、最新入荷品として入荷したばかりのMahogany Explorer Elbow Cut VOSを店頭で急遽取材させていただきました。
            

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